夏真っ盛りの7月下旬。
絶景が楽しめると噂のタンイチ、丹後半島一周に行ってきました。
丹後半島は京都府北部にある日本海に向かって北東に突き出た半島です。
奥丹後半島、与謝半島とも呼ばれることもあるようです。
ちなみに与謝野晶子の夫、与謝野鉄幹は丹後半島にある与謝野町の生まれです。
ルート紹介
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ルートは100km1000mUPと十分な達成感と満足感を得られるライドです。
タンイチは絶景ポイントは後半戦にあります。そこそこのヒルクライムもセットで用意されていてトレードオフな仕様となっております。
ひぃひぃ言いながら登りますが、その先にある絶景を見ればそんな苦労も無かったことにできるのでご心配なく。
朝から容赦ない暑さ
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スタート予定時間は9時。
この日の予報では最高気温は33度。こんな朝っぱらではありますが夏の太陽は殺意を込めた太陽光を浴びせてきます。
スタート地点は宮津駅からほど近い島崎公園。芝生広場がとてもきれいです。そしてなぜか石橋がたくさんあります。時間がある人は見て回るのも良いでしょう。
海側に出るまでの京丹後市内はほぼ平坦
312号線をひた走り与謝野郡から京丹後市内に入ります。
スタート地点から京丹後市の海側に出るまではおよそ2時間少しかかるでしょう。
今回のような暑い日など2時間ぶっ通しで走れば熱中症間違いなしです。命を落とす危険性もありますのでしっかり休憩を入れるのが良いでしょう。
ちょうど疲れてくる1時間ほど走ったあたりにはコンビニが点在しています。
疲労を溜めないようにしつつ初めの目的地である新鮮ミルクを使ったジェラートを目指します。
ミルク味から塩味まで種類が豊富なジェラートを堪能
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京丹後市の日本海側に出る手前で東に入って少し山を登るとそのお店は現れます。
野村牧場の敷地内にある洋菓子店「MISS ALBION」さんです。
「MISS ALBION」さんは牧場でとれた新鮮なミルクを使った洋菓子で人気のお店です。
店内には数席ですがカフェスペースもあります。
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ジェラートは隣の「アケイシアファーム」さんで販売しています。
勇み足で「MISS ALBION」さんでジェラートくださいと言ってもさらっと隣を案内されてしまいます。
ジェラートは定番のミルクやチョコ、抹茶からムラサキイモ、スイカ、琴引の塩など変わり種も含めとてもたくさんのお味が楽しめます。
季節によってメニューが変わるのも素敵ですね。
鳴き砂で有名な琴引浜
![琴引浜](https://jite-log.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/IMG20200719111615-1024x768.jpg)
ジェラートで気持ちよく冷えた身体は走り出した瞬間にアツアツになります。ジェラートに保冷効果は皆無です。
「MISS ALBION」さんから2kmほど走ると鳴き砂で有名な琴引浜に到着です。
駐車場は浮き輪やクーラーボックスなどを持った家族連れやカップルで大賑わいです。
この凄まじい暑さの中ヘルメットにサングラス、ネックゲーターにピタピタのジャージを纏った特殊部隊に見えなくもない私たちは明らかに場違いです。
お腹も空いてきたので写真を撮ってそそくさと退散します。
道の駅と侮ることなかれ
![海鮮丼](https://jite-log.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/IMG20200719121741-1024x768.jpg)
さて、お昼です。琴引浜から10kmほどの所にある「道の駅 てんきてんき丹後」でいただきます。
海鮮丼を目当てにメニューを眺めていると、ありました。しかも具の内容が手書きで。
勝利を確信した瞬間です。手書きという事は市場での具材の仕入れが日ごとに変わるのでしょう。
私はファストフードライクな海鮮丼とは全く別物を期待します。
結構待たされて受け取りにいった海鮮丼は身も締まってぷりぷりです。圧倒的鮮度!
美味しくいただきました。
タンイチ海岸線ゾーン突入です
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想像以上のクオリティの海鮮丼でお腹は大満足。ご機嫌で美しい海を眺めながら走ります。
丹後半島を左回りで一周すると海のすぐ横をずっと走っていられます。
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見えますか?中央に小さく映っている灯台が。
灯台が設置されているだけあってここからは日本海、若狭湾が一望できます。写真を撮っても海しか映らないのでこのアングルです。
灯台からの6kmのダウンヒルは異次元の気持ちよさ
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若干期待外れな灯台の後にタンイチ最大のおすすめスポットがやってきます。
標高差100mを6kmの距離を使って下ります。きつくない斜度で下るから安全なスピードで爽快感を感じつつ、連続する緩く大きなカーブは抜ける度に切り替わる景色が楽しめます。
「経ヶ岬灯台からのダウンヒル」ぜひ覚えておいてください。
アクションカメラつけて走るときっと最高の映像が撮れると思います。
丹後といえば伊根の舟屋
![船と舟屋](https://jite-log.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/IMG20200719151016-1024x768.jpg)
タンイチも残すところ4分の1になったところで、丹後の景勝地「天橋立」ならぶ観光スポット「伊根の舟屋」に到着します。
1階は船のガレージ、2階が居室となった伝統的な建築構造となっております。
伊根湾の周囲にびっちりと舟屋が並ぶ景色は壮観です。見方によっては海に浮かんでいるようにも見えます。
![伊根湾と舟屋](https://jite-log.com/wp/wp-content/uploads/2020/08/IMG20200719151012-1024x768.jpg)
舟屋を後にすると古い町並みがそのまま残っている伊根町内を走ります。
ここは観光している人や車の往来も多いので走行には注意が必要です。
いっそのこと自転車から降りてノスタルジックな雰囲気を楽しみながら押し歩きするのも良いかもしれません。
最終目的地「天橋立」へ
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ようやくたどり着きました。率直な感想を言いますと天橋立は「見る」ものであって「走る」ものではありません。
観光客が天橋立に行ってすることがあります。あの有名な「股のぞき」です。
天橋立北側に位置する笠松公園にケーブルカーで登り「股のぞき」をすることで天地がひっくり返って見えるわけです。
ちなみに「股のぞき」せずにそのまま見ることを天橋立が昇り竜のように見えることから「昇竜観」と呼ぶそうです。
相棒(自転車)を置いてケーブルカーに乗るわけにもいきませんし、できたとしても自転車が盗難される瞬間を股の間から目撃するなんて事になったら悲惨です。
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天橋立は砂利道です。100km近く走ったローディーの残り少ない体力とシールドが無いに等しいお尻を容赦なく削ってきます。
天橋立を渡り終わるとそんな満身創痍な私たちをたくさんの甘味処やお土産屋さんが迎えてくれます。狙い通りの完璧な立地です。
今回は知恩寺の山門すぐ近くの吉野茶屋さんでかき氷をいただきます。
サイクルラックはありませんが「お店の壁に立てかけてもらっていいですよ」と言っていただいたのでご厚意に甘え入店します。
ここでもちょっと派手目な特殊部隊員ご一行は悪目立ちしますが、もはやそんなことを気にしている心の余裕も体力もありません。
ちなみに吉野家さんのかき氷は暑さにやられたお客様を体の芯から冷やしてあげたいという心遣いからか途方もないサイズで提供されます。心して注文してください。
帰りはワンランク上の輪行体験
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タンイチを見事に完走した身体は疲れているので労わらなければなりません。
ということで金に糸目は付けずに特急(指定席)で輪行するという大盤振る舞いです。
ちなみに宮津駅から大阪駅までは直通の特急は出ていないので、福知山駅で「特急こうのとり」に乗り換えます。
【乗り換え案内】
宮津駅→福知山駅(特急はしだて)27分
福知山駅→大阪駅(特急こうのとり)1時間37分
そうと決まれば窓口でガラスの向こうにいるお姉さんに声をかけます。
「景色が楽しめる窓側の一番後ろの席をお願いします。できたらこの自転車を置きやすい席ならとても助かります」容赦なく自分のわがままをぶつけます。
嫌な顔一つせず席を確保していただいた窓口のお姉さんありがとう。
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輪行のネガティブなイメージを根底から覆します。
客の要望の更に上を行く席を用意していただいた京丹後鉄道には感謝しかありません。
疲れた身体を介抱するかのように包み込んでくれるふかふかのシート、広々とした座席スペースは100kmの間ひたすら回し続けボロボロになった脚を思い切り伸ばしてマッサージも可能です。
たった30分で福知山駅についてしまうのが残念でなりません。
最後に
丹後半島は走って良し、見て良し、食べて良しの3拍子揃った素敵な場所でした。
コースレベルとしては中級コースではないでしょうか。後半のヒルクライムは割ときつかった印象です。一山ごとにしっかり休憩を挟めば初心者の方も完走できることでしょう。
路面は綺麗です。ここはとても重要です。余計な体力を奪われることもなく走ることができます。
今回、記事にはできませんでしたが「新井の棚田」「老舗温泉旅館油屋さんの海鮮丼」もタンイチで是非立ち寄りたいスポットです。
いかがでしたか?タンイチの魅力が伝われば幸いです。
さぁ、自転車に乗って出かけよう!